アトピーは自分で治せる

私の話

こんにちは。私は48歳の男性です。子供の頃から運動が苦手で、運動部に所属したこともなく、中学・高校・大学と文系的な生活を送ってきました。幼いころは健康そのものでしたが、18歳から19歳にかけて、進路に悩む時期にアトピー性皮膚炎の症状が現れ始めました。

当時、私は地元で漢方薬や鍼灸を一括で受けられる保険適用の整骨院のような施設に通い、まるで奇跡のように症状が改善されました。今となっては貴重な経験で、当時の先生のことはいまでも忘れられません。その治療は「自分で治す」というより「人に治してもらう」ものでした。

大学進学後も、冬の寒さと冷えによって症状が悪化することがありました。その時は自分で考えて5日間の断食療法を試し、体重が65kgから50.8kgまで落ちたものの、皮膚の状態は劇的に良くなりました。この体験が「食べること」と「症状の改善」のつながりを私に教えてくれました。

なんとか就職活動を乗り切り、東京で会社員生活を始めると、安定した生活がアトピーを小康状態にしてくれました。しかし、その数年後、私は転職してよりチャレンジングな環境に身を置くことになります。すると再びアトピーが悪化しました。見た目も気になり、体調も優れず、営業職だった私は特にその外見の変化に心をえぐられました。

それでも「仕事は仕事」と割り切り、結果を出すことに集中しました。実際、成果は出ましたが、体はボロボロになっていたように思います。このとき私が取った対策は「冷えを防ぐこと」でした。もともと、ももひきも腹巻きも使わずに過ごしていた私は、知らぬ間に体を冷やしていたのです。腹巻きをつけ、ももひきをはくようになると、体が温まり、症状が徐々に改善されていきました。

その後、自分でベンチャー企業を設立しましたが、環境はさらにストレスフルになり、アトピーも再び悪化。ついに入院することになります。入院先は東京都大田区にある松井病院(食用内科)でした。ここでは食養生を重視した治療が行われ、私は約2週間の入院生活を送りました。ごまをふりかけた玄米、おひたし、魚中心の和食は、当時の私の体と心を癒してくれたように感じます。劇的な改善はありませんでしたが、食事の大切さを改めて実感する機会となりました。

その後、会社の経営も安定し、体調も落ち着くようになりました。ところが、数年後にまた体調が悪化し始め、46歳から48歳にかけて再び症状が表れるようになります。

今回の違いは、かつてのように「誰かに治してもらう」のではなく、「自分で治す」ことに重きを置いた点です。このブログは、「自分で治す」というプロセスの中で私が得た知見を、同じように悩む方々に役立てていただければと思い、書いているものです。

私の結論はこうです。「アトピーは自分で治すことができる」。人に頼るだけでなく、自分自身で体と心に向き合うことが大切です。以下に、そのために私が実践してきた3つの柱をご紹介します。


1. 食事

アトピーの改善には、まず食事が重要です。私の経験から言うと、最も悪化の原因となるのは「油」です。特にリノール酸系の植物油や加工食品に使われるトランス脂肪酸など、炎症を悪化させるタイプの油を徹底的に避けるべきです。

アレルギー検査では、米や小麦、ハウスダストなど、あらゆるものに反応が出たこともありました。しかし、油を控えるようになると、特定の食材に過敏に反応することはほとんどなくなりました。

外食の際も、ファストフードや揚げ物を避け、煮魚や焼き魚を選ぶようにしています。油を意識することで自然と和食中心になり、結果的に体に優しい食生活へと変わっていきました。

ただし、神経質になりすぎるのは逆効果です。大切なのは、油を避けつつもきちんと食べること。「自分は治っていく」と信じて、安心して食事を楽しむことが回復への近道だと考えています。


2. 運動

運動も重要です。ただし、「運動すれば治る」と単純に考えると失敗します。私自身、2年間毎日走っていた時期がありましたが、全く治りませんでした。

その理由は、心の状態にあったと思います。「今日も治らない」「なぜ効かないんだ」とネガティブな思考にとらわれながら走っていたのです。その結果、自律神経は交感神経優位となり、リラックス状態に入ることができなかったのでしょう。

しかし、リラックスした気持ちで走るように意識を変えてからは、驚くほど改善が見られました。運動は自律神経の調整に非常に有効ですが、心の状態とセットで行うことが大切なのです。


3. メンタルヘルス

アトピーの人には、神経質で自己批判的、攻撃的な性格傾向があるとされています。私もその傾向に心当たりがありました。自己免疫疾患は、こうした性格と関係があるとも言われています。

そこで私は「逆説的」に考えるようにしました。「こうした性格だからこそ、アトピーになった。ならば性格を変えてみよう」と。

自分を責めず、神経質になりすぎず、できない自分も受け入れるよう努力しました。こうした心の持ちようが、食事や運動と相まって、私の症状を大きく改善してくれました。

以前の私は、食事制限も運動もしていたのに全身がカサカサで、顔も赤く、頭皮も剥けていました。しかし、心の状態が変わってからは、みるみるうちに回復しました。試行錯誤を繰り返し、最終的に「心の健康」が鍵であると確信するようになりました。


最後に

このブログを通して私が伝えたいのは、「アトピーは人に治してもらう病気ではない。自分で治す病気である」ということです。

私の体験が、同じように悩む誰かのヒントになれば嬉しく思います。

タイトルとURLをコピーしました